紆余曲折、しすぎて骨折

思いつくままに、書き綴るだけのぶろぐ。

『純平、考え直せ』/奥田英朗

実家を出てから「金ねえなあ」と呟きたくなることもしばしば。

以前だと本が読みたいときは本屋で新刊棚から数冊をしょっちゅう買っていたが、

最近は図書館に通いつめるようになった。

 手元に本が残らないのはとてもさみしいが、

以前好きだった作家の本や自分がちょっと興味のある本にも手が出しやすくとても重宝している。

 

今回数冊を借りた中で特に心に残ったのは、『順平、考え直せ』だった。

奥田英朗氏の本は『我が家の問題』の文庫本が発売されたころを最後に読んでいなかったから、約2年ぶりに読んだことになる。

 

内容に軽く触れると、

やくざの下っ端の純平が、親分から鉄砲玉に指名され、実行する前の3日間を歌舞伎町を中心に物語は展開する。

そのなかで純平は多くの人との出会い、やくざとしてではない生き方や未知の経験など短い間に多くのことを体験していくのだが、

出会う人々も非常に魅力的で、怪しげな通販会社に勤めるOLや、不良になってみたい大学教授、ダンサー、不良刑事、最近であったテキ屋、お客が取れないゲイ、昔の仲間などなど。

 

刻々と過ぎていく時間の中で、様々なトラブルや出会いによって少しずつ変化する心境、そしてラストシーンには彼の想いを知り色々と考えさせられる。

 

拙い感想文でした。